• 肝機能障害

    代替画像

    ○GOT(AST),GPT(ALT)……いずれも肝臓の細胞が壊れた時に上昇します。肝細胞が壊れる原因はいろいろあります。ウィルス性の肝炎や、アルコールによるもの、胆石などで肝臓からの胆汁の流れをせき止められた場合、さらに自己免疫性の肝炎などという比較的珍しいものもあります。ただ、健診で異常を指摘された方の場合、圧倒的に多いのは脂肪肝です。食べ過ぎ、飲みすぎ、運動不足、肥満などにより、肝臓に脂肪がついて機能が低下します。

    ○ALP……胆石や胆管結石など、胆道系の疾患で上昇することが多いのですが、他の原因で上がることもあります。骨にも含まれているので、骨の病気でも異常を示しますし、妊娠していると高くなります。

    ○LDH……肝臓の疾患の他に、白血病や悪性リンパ腫などの血液の病気、骨の病気、各種のガン、筋肉の病気などいろいろな疾患で上昇します。

    ○γGTP……アルコール性の肝障害の時によく上昇しますが、禁酒するとゆっくりと正常の値になります。ほかに、胆道系の疾患でも上昇します。
    肝機能異常がある場合、どのような原因で異常な値になっているかを調べます。超音波検査や、肝炎ウィルスの検査などを行えばかなりの事がわかります。あとはその結果に応じて、経過観察で良いものから、治療の必要なものまでいろいろあります。
    「どうせ大した事はないだろう」と思っていると、とんでもない病気だったりすることもありますので、異常を指摘されたら早めに医療機関を受診し、二次検査を受けていただいた方が良いと思います。


    << 戻る